第9章 従属接続詞と節の把握

同格の that ─ 名詞の内容を説明する that 節

the fact that..., the idea that..., the belief that... のように、名詞の具体的な内容を that 節で説明する構造を学びます。
語順リーディングでは、1-1 で学んだ「脇道」の応用パターンとして捉えることで、英語の語順のまま意味をつかむことができます。
関係代名詞の that との区別も含めて、同格の that 節を正確に読み解く技術を身につけましょう。

1同格の that とは何か

同格の that は、抽象的な名詞(the fact, the idea, the belief, the possibility など)の具体的な内容を説明する that 節を導きます。

重要なのは、この構造を語順リーディングでどう処理するかです。英語を読み進めていて抽象的な名詞に出会ったとき、「その内容は何なのか」という疑問が生まれます。そこに that 節が続くことで、読み手は「ああ、その内容が説明されるのだな」と感じながら脇道に入ることができます。

同格の that のポイント
  • 抽象名詞 + that 節 の形で、名詞の内容を具体的に説明する
  • 語順リーディングでは「脇道に入って内容を確認」という認知プロセス
  • that 節は名詞の内容と「同じ格」(同格)の関係にある
  • 関係代名詞の that とは機能が全く異なる
発展:同格の that が使われる名詞

同格の that 節を取ることができる名詞には一定の傾向があります。fact(事実)、idea(考え)、belief(信念)、possibility(可能性)、rumor(うわさ)、news(ニュース)、hope(希望)、fear(恐れ)など、具体的な内容を説明する必要がある抽象的な概念を表す名詞です。

2基本的な同格の that パターン

例文1

Scientists have confirmed the theory that climate change is accelerating due to human activities.

語順リーディング
Scientists
科学者たちが。主語が決まった。
have confirmed
確認した。何を確認したのか。
the theory
理論を。どんな理論なのか気になる。
that climate change is accelerating
脇道に入った(同格の that)。その理論の内容は「気候変動が加速している」ということ。
due to human activities
人間の活動によって。理由が追加された。脇道から出て文が完結。
和訳プロセス
① 単語のコアイメージをもとに意味をざっくり捉える
Scientists → 科学者たちは
have confirmed → 確認した
the theory → 理論を
that climate change is accelerating due to human activities → 気候変動が人間の活動によって加速しているという(理論を)
② コアイメージの範囲内で、文脈に応じ適切な日本語にする
科学者たちは、気候変動が人間の活動によって加速しているという理論を確認した。
同格の that 節は「〜という」で訳すのが基本です。the theory の具体的な内容が that 節で説明されているため、読み手にとって理論の中身が明確になります。

3関係代名詞の that との区別が必要な文

例文2

The report that emerged from the committee confirmed the possibility that new regulations will be implemented next year.

語順リーディング
The report
報告書が。どんな報告書か。
that emerged from the committee
脇道に入った(関係代名詞)。委員会から出てきた(報告書)。先行詞の report を修飾している。
confirmed
脇道から出て、確認した。何を確認したのか。
the possibility
可能性を。どんな可能性なのか気になる。
that new regulations will be implemented next year
脇道に入った(同格の that)。その可能性の内容は「新しい規制が来年実施される」ということ。
和訳プロセス
① 単語のコアイメージをもとに意味をざっくり捉える
The report that emerged from the committee → 委員会から出てきた報告書は
confirmed → 確認した
the possibility → 可能性を
that new regulations will be implemented next year → 新しい規制が来年実施されるという(可能性を)
② コアイメージの範囲内で、文脈に応じ適切な日本語にする
委員会から出てきた報告書は、新しい規制が来年実施される可能性を確認した。
この文には that が2つあります。最初の that は関係代名詞で report を修飾し、2番目の that は同格で possibility の内容を説明しています。語順リーディングでは、それぞれ異なる脇道として処理することで混乱を避けられます。

4まとめ

  • 同格の that は抽象的な名詞の具体的内容を説明する that 節を導く
  • 語順リーディングでは「脇道に入って内容確認」という認知プロセスで処理する
  • the fact that, the idea that, the possibility that などが典型的なパターン
  • 関係代名詞の that とは機能が異なり、先行詞を修飾するのではなく内容を説明する
  • 和訳では「〜という」で表現するのが基本
  • 1つの文に関係代名詞と同格の that が両方現れることもある
  • 抽象名詞に出会ったら、その後に同格の that 節が続く可能性を意識して読む

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