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名詞節を作る接続詞 ─ that / whether / if

名詞節を導く接続詞は、英文読解の要です。動詞の後にthatが現れたら「目的語の名詞節が始まった」と即座に認識し、語順のまま内容を把握します。
whetherとifの使い分けも含めて、名詞節の構造を語順リーディングでスムーズに処理する方法を確認しましょう。
複雑な文でも、節の境界を意識すれば迷子になることはありません。

1名詞節の接続詞の基本構造

that節は名詞の役割を果たすため、主語・目的語・補語の位置に現れます。語順リーディングでは、動詞の後にthatが現れた時点で「目的語の内容がここから詳しく説明されている」と認識します。

主な名詞節の接続詞は次の通りです。

  • that:「〜ということ」(内容を表す)
  • whether:「〜かどうか」(疑問の内容、より丁寧・正式)
  • if:「〜かどうか」(疑問の内容、口語的)
語順リーディングのポイント
  • 動詞の後のthat → 目的語の名詞節開始のシグナル
  • that節の中も語順通りに読み、意味をつかむ
  • whetherは文頭・前置詞の後でも使える(ifは不可)
  • 複数の名詞節が続いても、一つずつ処理していく
発展:thatの省略

口語では目的語のthat節のthatが省略されることがあります(I think (that) he is right.)。語順リーディングでは、動詞の後に突然主語と動詞が続いたら「that節の可能性」を考慮します。

2基本的なthat節の処理

例文 1

Scientists believe that artificial intelligence will revolutionize medical diagnosis within the next decade.

語順リーディング
Scientists
科学者たち(主語)が何かをする話だな
believe
── ここまでが主語。「信じている」。
that artificial intelligence
that が来た。名詞節が開始。人工知能が(that節の中の主語)
will revolutionize
── that節内の述語。「革命をもたらすだろう」。AIが何かを革命的に変える
medical diagnosis
「医療診断を」。revolutionizeの目的語
within the next decade
「今後10年以内に」。時を表す修飾語で文が完結
和訳プロセス
① 単語のコアイメージをもとに意味をざっくり捉える
Scientists → 科学者たちは
believe → 信じている
that artificial intelligence → 人工知能が
will revolutionize → 革命をもたらすだろうと
medical diagnosis → 医療診断に
within the next decade → 今後10年以内に
② コアイメージの範囲内で、文脈に応じ適切な日本語にする
科学者たちは、人工知能が今後10年以内に医療診断に革命をもたらすだろうと信じている。
「科学者たちが信じている内容」がthat節で表現されています。語順リーディングで「信じている → 何を? → that節の内容を」という流れをつかめば、意味は自然に頭に入ります。

3複雑な構造のthat節

例文 2

Recent studies indicate that consumers who prioritize sustainability believe that companies should invest more in renewable energy technologies.

語順リーディング
Recent studies
最近の研究が(主語)。研究の結果について述べる文だな
indicate
── ここまでが主語。「示している」。何を示しているか注目
that consumers
最初のthat節開始。消費者が(that節内の主語)
who prioritize sustainability
脇道に入った(関係詞節)。「持続可能性を重視する(消費者)」
believe
── consumers が主語だったと確定。「信じている」
that companies
2つ目のthat節開始。企業が(2番目のthat節内の主語)
should invest more
── companies の述語。「もっと投資すべきだ」
in renewable energy technologies
「再生可能エネルギー技術に」。投資先を示して完結
和訳プロセス
① 単語のコアイメージをもとに意味をざっくり捉える
Recent studies → 最近の研究は
indicate → 示している
that consumers → 消費者が
who prioritize sustainability → 持続可能性を重視する
believe → 信じていると
that companies → 企業が
should invest more → もっと投資すべきだと
in renewable energy technologies → 再生可能エネルギー技術に
② コアイメージの範囲内で、文脈に応じ適切な日本語にする
最近の研究は、持続可能性を重視する消費者が、企業は再生可能エネルギー技術にもっと投資すべきだと信じていることを示している。
二重のthat節構造です。「研究が示している内容(1つ目のthat節)」の中に「消費者が信じている内容(2つ目のthat節)」が入っています。語順リーディングでは各that節を順番に処理し、入れ子構造を意識しながら全体の意味を組み立てます。

4まとめ

  • 動詞の後にthatが現れた時点で、目的語の名詞節が始まったと認識する
  • that節の中も語順通りに読み進め、日本語に変換せずに意味をつかむ
  • whetherは「〜かどうか」を表し、文頭や前置詞の後でも使える正式な表現
  • ifも「〜かどうか」だが、より口語的で使用場面が限定される
  • 複数のthat節が重なる場合も、一つずつ順番に処理していく
  • 関係詞節などが間に入っても、主節と従属節の境界を意識して読む
  • 和訳では、各チャンクに日本語を当ててから全体を自然に統合する

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