第4部 第8章 8-1

and / but / or が結ぶもの ─ 並列要素の確定

等位接続詞のand、but、orが「何と何を結んでいるか」を語順の中で即座に確定する技術を身につけます。
語順リーディングでは「andが来た」と認識した時点で前に同じ品詞・構造があることを察知し、並列関係を明確にします。
特に並列要素が離れている場合の判断力を鍛え、正確な読解力と和訳力を養います。

1等位接続詞が結ぶもの

等位接続詞(and、but、or)は、同じ品詞や同じ構造のものを結びます。語順リーディングでは、これらの接続詞に出会った瞬間に「前に何があったか」を振り返り、並列関係を確定する必要があります。

基本的な並列パターンは以下の通りです:

  • 名詞 and 名詞 (dogs and cats)
  • 動詞 and 動詞 (read and write)
  • 形容詞 and 形容詞 (tall and strong)
  • 句 and 句 (in the morning and in the evening)
  • 節 and 節 (when he came and when he left)
語順リーディングでの並列処理

等位接続詞に出会ったら、次の手順で処理します:

  • 「and(but/or)が来た」と認識
  • 「前に同じ形のものがある」と察知し探す
  • 並列要素を確定し、意味の固まりとして把握
  • 並列部分全体で一つの意味単位として処理
判断が難しいケース

並列要素が離れている場合や、修飾語句が間に入っている場合は、構造の把握が困難になります。このような場合は、文の骨格(S-V-O)を意識しながら、同じレベルの要素を探すことが重要です。

2基本的な並列構造の確定

例文 1

The research team analyzed the data carefully and presented their findings at the international conference.

語順リーディング
The research team
研究チームが。主語が確定
analyzed the data carefully
── ここまでが主語。「データを注意深く分析した」。まず一つ目の動作
and
andが来た。analyzedに並ぶ動作が続く
presented their findings
presentedが続いた。分析し、そして発表した、という2つの動作の連続
at the international conference.
「国際会議で」。presentedを修飾する場所の情報
和訳プロセス
① 単語のコアイメージをもとに意味をざっくり捉える
The research team → その研究チーム
analyzed the data carefully → データを注意深く分析し
and → そして
presented their findings → 彼らの発見を発表した
at the international conference → 国際会議で
② コアイメージの範囲内で、文脈に応じ適切な日本語にする
その研究チームはデータを注意深く分析し、国際会議で彼らの発見を発表した。
analyzed and presentedという動詞の並列構造。研究チームが行った二つの動作を時系列で並べている。「分析→発表」という研究の流れが明確に表現されています。

3離れた並列要素の確定

例文 2

The company's new policy will reduce operational costs significantly and improve customer satisfaction through better service quality.

語順リーディング
The company's new policy
その会社の新しい方針が。主語の確定
will reduce operational costs significantly
── ここまでが主語。「運営コストを大幅に削減するだろう」。まず一つ目の効果
and
andが登場。will reduceと並列する動詞があるというニュアンス
improve customer satisfaction
動詞improve(will improve)が現れた。これでwill reduce and (will) improveの並列構造だとわかる
through better service quality.
「より良いサービス品質を通じて」。improveの方法を示す修飾句
和訳プロセス
① 単語のコアイメージをもとに意味をざっくり捉える
The company's new policy → その会社の新しい方針
will reduce operational costs significantly → 運営コストを大幅に削減し
and → そして
improve customer satisfaction → 顧客満足度を向上させるだろう
through better service quality → より良いサービス品質を通じて
② コアイメージの範囲内で、文脈に応じ適切な日本語にする
その会社の新しい方針は、運営コストを大幅に削減し、より良いサービス品質を通じて顧客満足度を向上させるだろう。
will reduce and (will) improveという動詞の並列。助動詞willは二つ目の動詞では省略されていますが、意味的には both reduce and improve の関係です。新方針の二つの効果を対等に並べて説明しています。

4まとめ

  • 等位接続詞(and、but、or)は同じ品詞・構造のものを結ぶ
  • 語順リーディングでは「接続詞が来た」時点で前に同じ形があることを察知し、探すのが基本手順
  • 並列要素を見つけたら、その組み合わせで一つの意味単位として処理する
  • 動詞の並列では、助動詞や時制が二つ目の動詞で省略されることが多い
  • 修飾語句に惑わされず、文の骨格(主語・動詞・目的語)を意識して並列要素を探す
  • 並列構造を正しく把握することで、文の論理関係が明確になる
  • 和訳では並列関係を日本語でも自然に表現することが重要

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