第3部 関係詞を自在に読む / 第7章 関係詞の応用

関係副詞 ─ where, when, why, how の見分け

関係副詞where, when, why, howの選び方は先行詞の意味で決まります。
語順リーディングでは「場所・時・理由・方法の補足情報が始まった」と認識し、脇道として処理します。
先行詞が具体的な場所名でなくても、抽象的な「場面」にwhereが使われることがあります。

1関係副詞の基本原理

関係副詞は先行詞の意味によって自動的に決まります。場所を表す語にはwhere、時を表す語にはwhen、理由を表す語にはwhy、方法を表す語にはhowが続きます。

語順リーディングでは、関係副詞を見つけたら「脇道に入った」と認識し、先行詞に関する補足説明が始まったと理解します。関係詞節の中で完結した情報を得てから、本道に戻る流れです。

関係副詞の選び方
  • where ← 場所を表す先行詞(place, city, house, situation など)
  • when ← 時を表す先行詞(time, day, moment, period など)
  • why ← 理由を表す先行詞(reason)
  • how ← 方法を表す先行詞(way)※ 省略されることも多い
前置詞+関係代名詞との関係

関係副詞は「前置詞+関係代名詞」の短縮形です。where = in which、when = at which、why = for which、how = in whichに対応します。ただし、読解では関係副詞として一つの単語で認識する方がスムーズです。

2基本的なwhere/whenの関係副詞

例文

Scientists have discovered a region in Antarctica where temperatures remain stable throughout the year, providing valuable insights into climate research.

語順リーディング
Scientists have discovered
科学者たちが発見した。述語動詞が現れて文の骨格が見えてきた。何を発見したのか
a region in Antarctica
南極大陸の地域を。「地域」という場所を表す名詞が出てきたので、この後で場所に関する補足が来る可能性がある
where temperatures remain stable
脇道に入った(関係副詞節)。その地域について「温度が安定している」という場所の特徴を説明している
throughout the year,
一年を通して。関係副詞節の中でさらに詳しい情報が加わった。コンマが来たので関係副詞節が終わって本道に戻る
providing valuable insights into climate research.
気候研究に価値ある知見を提供している。分詞構文で結果や付随状況を表している
和訳プロセス
① 単語のコアイメージをもとに意味をざっくり捉える
Scientists have discovered → 科学者たちは発見した
a region in Antarctica → 南極大陸の地域を
where temperatures remain stable throughout the year, → そこでは温度が一年を通して安定している
providing valuable insights into climate research. 気候研究に貴重な知見を提供している
② コアイメージの範囲内で、文脈に応じ適切な日本語にする
科学者たちは、温度が一年を通して安定している南極大陸の地域を発見し、気候研究に貴重な知見を提供している。
関係副詞whereは「そこでは」という意味ですが、日本語では先行詞を修飾する形で訳すとより自然になります。分詞構文providingは結果を表し、「〜して、その結果〜している」という流れを作っています。

3抽象的な場面を表すwhere

例文

We must avoid creating a situation where employees feel their contributions are undervalued and their professional growth is limited.

語順リーディング
We must avoid
私たちは避けなければならない。述語動詞が出て、何を避けるべきなのかという期待が生まれる
creating a situation
状況を作り出すことを。「状況」という抽象的な場面を表す語が出てきた。この後でその状況の中身が説明されそう
where employees feel
脇道に入った(関係副詞節)。その状況の中で従業員が感じること。whereが抽象的な「場面」を修飾している
their contributions are undervalued
自分の貢献が過小評価されている。従業員の感じ方の具体的な内容。andが来たので並列の構造
and their professional growth is limited.
そして自分の職業的成長が制限されている。並列で二つ目の内容。これで関係副詞節が完結
和訳プロセス
① 単語のコアイメージをもとに意味をざっくり捉える
We must avoid → 私たちは避けなければならない
creating a situation → 状況を作り出すことを
where employees feel → そこで従業員が感じる
their contributions are undervalued → 自分の貢献が過小評価されている
and their professional growth is limited. そして職業的成長が制限されている
② コアイメージの範囲内で、文脈に応じ適切な日本語にする
私たちは、従業員が自分の貢献を過小評価され、職業的成長も制限されていると感じるような状況を作り出すことを避けなければならない。
ここでのwhereは具体的な場所ではなく、抽象的な「状況・場面」を修飾しています。「そのような状況において」という意味を「〜ような状況」として訳すと日本語として自然です。situationは「状況、場面、立場」を表す抽象名詞でも、その中での出来事を表すのでwhereが使われます。

4まとめ

  • 関係副詞は先行詞の意味で自動的に決まる(where=場所、when=時、why=理由、how=方法)
  • 語順リーディングでは関係副詞を見たら「脇道に入った」と認識し、先行詞への補足説明として処理する
  • whereは具体的な場所名だけでなく、situation、case、pointなど抽象的な「場面」も修飾できる
  • 関係副詞節は前置詞+関係代名詞の短縮形だが、読解では一つの語として認識する方が効率的
  • 和訳では「そこで」「その時」より「〜ような」「〜する」の修飾形で訳すと日本語らしくなる
  • 関係副詞節の終わりを見極めて本道に戻るタイミングを把握することが大切

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