第2部 第3章
副詞的用法 ─ 目的・結果・条件を見分ける
to不定詞の副詞的用法は「目的」「結果」「感情の原因」など複数の意味を持ちます。語順リーディングでは文脈から適切な解釈を判断することが重要です。特に目的と結果の判別は、動詞の性質と論理的な流れから見極められます。
1不定詞の副詞的用法とは
不定詞の副詞的用法は、動詞・形容詞・副詞・文全体を修飾します。主な意味として「目的(〜するために)」「結果(その結果〜)」「感情の原因(〜して)」があります。
語順リーディングでは、to不定詞が現れた時点で「何のために」「その結果どうなったのか」「なぜそう感じるのか」という文脈を意識しながら読み進めます。訳語は文の完成後に決定すれば十分です。
副詞的用法の基本パターン
- 目的:前向きな行動 + to不定詞(〜するために)
- 結果:結果を表す動詞 + to不定詞(その結果〜)、only to V(〜しただけだった)
- 感情の原因:感情表現 + to不定詞(〜して)
in order to / so as to との関係
目的を強調したい場合は in order to V や so as to V が使われますが、単純な to V でも目的の意味は十分表現できます。語順リーディングでは、どの形であっても「目的意識」として同様に処理します。
2目的の不定詞を読む
例文 1
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The government implemented new policies to reduce environmental pollution in major cities.
語順リーディング
The government
政府が主語として登場。何かを実行する主体だと予想される。
implemented
「実施した」という過去の行動。政府が何らかの施策を講じたことが分かる。
new policies
「新しい政策」が実施されたもの。具体的な目的が続きそうな予感。
to reduce environmental pollution
to不定詞が登場。政策を実施した目的が「環境汚染を削減すること」だと理解できる。前向きな行動の目的として自然に感じられる。
in major cities
「主要都市において」という場所の限定。削減の対象範囲が明確になる。
和訳プロセス
① 単語のコアイメージをもとに意味をざっくり捉える
The government → 政府は
implemented → 実施した
new policies → 新しい政策を
to reduce environmental pollution → 環境汚染を削減するために
in major cities 主要都市において
implemented → 実施した
new policies → 新しい政策を
to reduce environmental pollution → 環境汚染を削減するために
in major cities 主要都市において
② コアイメージの範囲内で、文脈に応じ適切な日本語にする
政府は主要都市の環境汚染を削減するために新しい政策を実施した。
「implemented new policies to V」は「Vするために政策を実施する」という目的関係が明確。to不定詞は政府の意図的な行動の理由を示している。
3結果の不定詞を読む
例文 2
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He rushed to the airport only to find that his flight had been cancelled due to severe weather.
語順リーディング
He rushed to the airport
彼が空港に急いだという行動。目的を持った移動だが、その結果がどうなったかに注目。
only to find
「only to V」の形。これは結果を表す典型的なパターン。「〜しただけだった」「その結果〜だった」という意味の予感。
that his flight had been cancelled
脇道に入った(that節)findの中身を説明。彼のフライトがキャンセルされていたという事実を発見。
due to severe weather
キャンセルの理由が「悪天候のため」。空港まで急いだのに、結果的に無駄足だったという皮肉な状況。
和訳プロセス
① 単語のコアイメージをもとに意味をざっくり捉える
He rushed to the airport → 彼は空港に急いだ
only to find → その結果〜だと分かっただけだった
that his flight had been cancelled → 自分のフライトがキャンセルされていた(ということを)
due to severe weather 悪天候のために
only to find → その結果〜だと分かっただけだった
that his flight had been cancelled → 自分のフライトがキャンセルされていた(ということを)
due to severe weather 悪天候のために
② コアイメージの範囲内で、文脈に応じ適切な日本語にする
彼は空港に急いだが、その結果、悪天候のために自分のフライトがキャンセルされていたことが分かっただけだった。
「only to V」は期待に反する結果を表す表現。急いで空港に向かったという努力が、皮肉にも無駄に終わったことを強調している。
4まとめ
- 副詞的用法のto不定詞は「目的」「結果」「感情の原因」を表す
- 語順リーディングでは、to不定詞を見た時点で文脈から適切な解釈を推測する
- 目的の不定詞は前向きな行動と組み合わさることが多い
- 「only to V」「never to V」は結果(特に期待に反する結果)を表す典型的なパターン
- 感情表現の後のto不定詞は、その感情を抱く原因を示す
- in order to や so as to は目的を強調するが、単純な to V も同じ意味を持つ
- 和訳では文脈に応じて「〜ために」「その結果〜」「〜して」を適切に選択する
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