第14章 比較構文
比較対象の省略 ─ than / as の後に何が隠れているか
比較構文では、than や as の後で何かが省略されることがよくあります。
語順リーディングでは「than の後が短い → 何かが省略されている → 前から補う」という発想で、隠れた要素を見つけ出します。
省略パターンを理解することで、複雑な比較構文も正確に読み取れるようになります。
語順リーディングでは「than の後が短い → 何かが省略されている → 前から補う」という発想で、隠れた要素を見つけ出します。
省略パターンを理解することで、複雑な比較構文も正確に読み取れるようになります。
1比較対象の省略パターンを理解する
比較構文における省略は、繰り返しを避けるために起こります。たとえば「Tom runs faster than Jim runs」では「runs」が繰り返されるため、後半の「runs」が省略されて「Tom runs faster than Jim」となります。
語順リーディングでは、than や as の後を見て「何かが足りない」と感じたら、前の部分から必要な要素を補って理解します。省略されるのは主に次のようなパターンです。
比較対象の省略パターン
- 代動詞(do / does / did)の省略:「彼女は私より早く走る」→「than I do」の「do」が省略
- 述語動詞の省略:「このケーキは昨日のものより美味しい」→「than yesterday's cake was」の「was」が省略
- 複合的省略:主語+述語動詞が両方省略される場合
- 前置詞句や副詞の省略:文脈から明らかな部分の省略
発展:省略の復元ルール
省略された部分を復元するときは、文法的に対応する要素を前の部分から探します。比較される二つの要素が同じ文法的役割を果たすように補完するのがポイントです。
2代動詞の省略パターン
例文1
★
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★
Modern researchers analyze data more systematically than their predecessors.
語順リーディング
Modern researchers
現代の研究者たち。主語が決まった。
analyze data
述語動詞が来た。研究者たちがデータを分析する。
more systematically
より体系的に。比較級が出てきた。何と比較するのか。
than their predecessors
前任者たちと比べて。でも predecessors の後に動詞がない。「did」が省略されているようだ。
和訳プロセス
① 単語のコアイメージをもとに意味をざっくり捉える
Modern researchers → 現代の研究者たちは
analyze data → データを分析する
more systematically → より体系的に
than their predecessors (did) → 彼らの前任者たちがした(よりも)
analyze data → データを分析する
more systematically → より体系的に
than their predecessors (did) → 彼らの前任者たちがした(よりも)
② コアイメージの範囲内で、文脈に応じ適切な日本語にする
現代の研究者たちは、前任者たちよりもデータをより体系的に分析している。
「than their predecessors (did)」の「did」は省略されているが、前半の「analyze」を受けて補われている。「前任者たちが(分析)したよりも」という比較構造。
3複合的省略パターン
例文2
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The impact of climate change on coastal communities is as severe as scientists predicted it would be a decade ago.
語順リーディング
The impact of climate change on coastal communities
沿岸地域への気候変動の影響。長い主語が来た。
is as severe as
is で、as severe as の同等比較。何と同じくらい深刻なのか。
scientists predicted
科学者たちが予測した。でも predicted の目的語が見当たらない。
it would be
それが〜であろうと。it は前の impact を指している。would be の後に何かが省略されている。
a decade ago
10年前に。時を表す副詞句で文が終わった。
和訳プロセス
① 単語のコアイメージをもとに意味をざっくり捉える
The impact of climate change on coastal communities → 沿岸地域に対する気候変動の影響は
is as severe as → 〜と同じくらい深刻である
scientists predicted → 科学者たちが予測した(ところ)と
it would be (severe) → それが(深刻)であろうと
a decade ago → 10年前に
is as severe as → 〜と同じくらい深刻である
scientists predicted → 科学者たちが予測した(ところ)と
it would be (severe) → それが(深刻)であろうと
a decade ago → 10年前に
② コアイメージの範囲内で、文脈に応じ適切な日本語にする
沿岸地域に対する気候変動の影響は、科学者たちが10年前に予測したとおりの深刻さである。
「as severe as scientists predicted it would be」では、「would be」の後に「severe」が省略されている。また「scientists predicted」の目的語として、後続の「it would be (severe)」全体が機能している。
4まとめ
- 比較構文では繰り返しを避けるため、than や as の後で様々な要素が省略される
- 語順リーディングで「than の後が短い」と感じたら省略を疑い、前から要素を補う
- 最も多いのは代動詞(do/does/did)の省略パターン
- 述語動詞や形容詞・副詞が省略される場合もある
- 複合的省略では主語+述語動詞が両方省略されることもある
- 省略された要素は文法的に対応する前の部分から復元する
- 比較される二つの要素が同じ文法的役割を果たすように補完するのがポイント
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