動作のコアイメージ ─ make / take / give で実感する
make、take、give という基本動詞から、コアイメージの威力を実感してみましょう。
makeは「何かを形にする」、takeは「自分のところに取り込む」、giveは「外に向けて出す」というイメージが、
文脈に応じて「作る」「させる」「取る」「かかる」「与える」「もたらす」など、様々な日本語につながっていきます。
makeは「何かを形にする」、takeは「自分のところに取り込む」、giveは「外に向けて出す」というイメージが、
文脈に応じて「作る」「させる」「取る」「かかる」「与える」「もたらす」など、様々な日本語につながっていきます。
1コアイメージから訳語を導く仕組み
これまで英単語は「1つの単語に複数の意味を暗記する」というアプローチが主流でした。しかし実際には、ネイティブスピーカーの頭の中では、1つのコアイメージから文脈に応じて自然に意味が展開されています。
例えばmakeなら「何かを形にする・生み出す」というコアイメージがあります。材料から物を「作る」のも、誰かを特定の状態に「させる」のも、根本は同じ「形にする」感覚なのです。
コアイメージ活用のポイント
- make → 「何かを形にする・生み出す」感覚
- take → 「自分のところに取り込む」感覚
- give → 「外に向けて出す・渡す」感覚
- 文脈を読み取って、コアイメージの範囲内で適切な日本語を選ぶ
発展:イメージの共通性
英語圏の子供たちも、最初は具体的な場面(make a cake = ケーキを作る)でこれらの動詞を覚え、徐々に抽象的な使い方(make him happy = 彼を幸せにする)を身につけていきます。コアイメージは、この自然な習得プロセスを再現する学習法と言えるでしょう。
2例文1:make を使った使役表現
例文
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The new policy made many employees reconsider their career plans.
語順リーディング
The new policy
新しい政策が何かをする主語として登場。
made
述語動詞 makeのコアイメージ「形にする」が動き出した。政策が何かを形にする、生み出す感覚。
many employees
多くの従業員たちが、makeの対象として現れた。政策が従業員たちに何かをもたらしている。
reconsider their career plans
従業員たちが「キャリアプランを再考する」という行動。make + 人 + 動詞の原形で、その人をその行動をする状態に「形にする」=「させる」構造が見えた。
和訳プロセス
① コアイメージで意味をざっくり捉える
made のコアイメージは「形にする・生み出す」です。made many employees reconsider で、政策が従業員たちを「再考する状態に形にした」という感覚が浮かびます。つまり政策がきっかけとなって、従業員たちに再考という行動を生み出させた状況です。
② 文脈に応じた適切な日本語にする
**新しい政策により、多くの従業員がキャリアプランを見直すことになった。**
makeの「形にする」コアイメージが、この文脈では「〜させる・〜することになる」という使役の意味で現れています。政策という外的要因が、従業員たちの行動変化を「生み出した」感覚から、自然に使役訳が導かれます。
3例文2:take の多様な展開
例文
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The research project will take several months to complete successfully.
語順リーディング
The research project
研究プロジェクトが主語として登場。これが何かをする。
will take
述語動詞 未来を表すwillと共に、takeのコアイメージ「取り込む」が現れた。プロジェクトが何かを自分のところに取り込む感覚。
several months
数か月間という時間が、takeの対象として現れた。プロジェクトが「数か月」を取り込む状況。
to complete successfully
「成功裏に完了するために」という目的。プロジェクトが完了のために数か月という時間を必要とする、取り込む構造が明確になった。
和訳プロセス
① コアイメージで意味をざっくり捉える
take のコアイメージは「自分のところに取り込む」です。take several months で、研究プロジェクトが「数か月間を取り込む」感覚です。プロジェクト完了のために、その期間を必要として取り込むイメージが浮かびます。
② 文脈に応じた適切な日本語にする
**その研究プロジェクトは、成功裏に完了するのに数か月かかるだろう。**
takeの「取り込む」コアイメージが、時間を対象とすることで「時間がかかる・要する」という意味で現れています。プロジェクトが完了のために時間を「自分の中に取り込む」感覚から、「かかる」という日本語が自然に導かれます。
まとめ
- makeのコアイメージ「形にする」から、「作る」「させる」「する」などの意味が自然に展開する
- takeのコアイメージ「取り込む」から、「取る」「かかる」「受ける」などの意味が導かれる
- giveも同様に「外に出す」コアイメージから多様な意味が生まれる
- コアイメージを意識することで、暗記に頼らず文脈から適切な訳語を選べるようになる
- 使役のmakeも時間のtakeも、根本的なイメージは変わらず、文脈が意味を決定する
- 和訳では、まずコアイメージでざっくり捉えてから、自然な日本語に調整するプロセスが効果的
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